定年後、第二の人生を楽しみたいけれど、
がんにかかるのではないかと不安・・・
相談者 59歳 男性
Q:来年、長年勤めた会社にて定年を迎えます。
嘱託社員として今の会社に残ることも可能ですが、
今まで会社のために必死になって働いてきたため
家族と過ごす時間もありませんでした。
今後は、家族とと過ごす時間を大切にし、
社会に貢献したいと考えています。
ですが、この歳になりますと私の周りにも
がんで闘病している人が何人もいます。
私の祖父や父もがんにより他界しています。
日本では、二人に一人ががんにかかると聞きます。
「わが家がん家系なのでは?」
「私も、がんにかかるのではないか?」
と、不安です。
せめて、平均寿命まで健康で元気でいたいですが
そのためにできることがありましたら
アドバイスを頂きたいです。
。。。
『がんの原因は遺伝ではなく生活習慣』
こんにちは、禅メゾットマスターの酒井です。
来年定年を迎えられるのですね。
長い間お疲れさまでした。
今後は、
「家族との時間を大切にし社会に貢献したい」
とのこと素晴らしいですね!
特に奥様には、今まで苦労をかけた分、
大切にしてあげてくださいね。
ところで、お父様、おじい様とも
がんで亡くなられたのですね。
「自分もがんになるのではないか」
と不安になるのもよくわかります。
実は、私の父親も、平成16年に
大腸がんのため70歳で他界しました。
また、母親は、平成26年に
胃がんのため他界しました。
75歳でした。
母の闘病中に、妻がくも膜下出血で
倒れてしまいました。
私は、両方の看病で大変な思いをしました。
実際に看病やがんで
死んでいく様子をこの目で見て
「病気にはなりたくない」
「家族に迷惑をかけたくない」
という思いから、健康について
勉強してきました。
。。。
日本の病院の数は
”アメリカの約2倍”
と言われています。
また、日本の医療技術及び
設備は世界最高水準です。
薬局もまちなかに何軒もあります。
なのに、なぜ病人の数が
減らないのでしょう?
。。。
日本では
「頭がいたい」といえば
「病院に行きなさい」
というのがあたりまえです。
病院に行けば必ず薬が処方されます。
真面目な日本人は、きちんと薬を飲みます。
なのに、病人は減っていません。
欧米では、すでに薬医療から
『生活習慣の見直し』
にシフトしています。
そんな状況なので、欧米で余った薬が
どんどん日本に入ってきているそうです。
今や
”世界中の薬の1/5を日本人が持っている”
と言われています。
。。。
ところで「がん家系ではないか?」と
不安をお持ちのようですが、
がんは遺伝ではなく95%が
「生活習慣」で起きます。
したがって、がん家系というのも遺伝ではなく
その家の「生活習慣」に原因があるのです。
そもそも「生活習慣」とは
何なのでしょうか?
生活習慣とは
「朝起きて寝るまでなにをしているか」
”毎日の積み重ね”
を言います。
毎日無意識に行ったり、受けたりしていること
例えば
・姿勢:立っているとき、座っているとき
・呼吸:必ず行っている
・ストレス:何かしら必ずある
・食事:必ず毎日行っている
・運動:「運動なんかしていない」と
言われるかもしれませんが
歩いたり、階段を登ったり、
荷物を持ったりすることも運動
・睡眠:必ず毎日行っている
これらは、全く意識しないで
毎日行っていることです。
今まで59年間なんの疑いもなく行ってきたこと
これが間違っていたらどうでしょうか?
そうです、その間違った結果、
がんなどの生活習慣病にかかり
クスリづけや、場合によっては寝たきりとなる
可能性が高くなます。
「どうしたら正しい生活習慣を
身に付けることができるの?」
「今までの習慣を変えることは
難しいのでは?」
とお思いでしょう。
様々な方法はありますが、
正しい生活習慣を身につける第一歩として
【坐禅】
をおすすめします。
「え~坐禅、お坊さんがやるものでしょう
やったことないしどうやったらいいかわからない・・・」
大丈夫です!
坐禅は、座る場所さえあればどこでも
誰でもできる身近なものです。
。。。
坐禅には3つの心得があります。
「調身」ちょうしん
「調息」ちょうそく
「調心」ちょうしん
調身:姿勢を整えること。
背筋を伸ばし姿勢を整えます。
調息:呼吸を整えること。
おへそと恥骨の間の丹田を意識して。
ゆっくり、静かに、長く呼吸します。
鼻呼吸、腹式呼吸で行います。
調心:姿勢、呼吸を整えることで自然に
心が整います。
何度も坐禅をすることで、普段の生活において
「正しい姿勢」
が保たれるようになります。
すると、
「内臓が正しい位置」
にもどるため内臓の働きが良くなり
消化、吸収がよくなります。
また、高齢により衰える
「筋肉(赤筋)も強化」
されます。
呼吸が
「無意識でも深い呼吸」
になります。そして、
「心が穏やか」
になりストレスが軽減されます。
睡眠には関係ないように思われますが
睡眠は昼間の行動の影響が大きく関わってきます。
正しい習慣を行うことで
「良質な睡眠」
をすることができます。
「生活習慣」と「坐禅」は関係がないと思われがちですが
私の経験から、正しい生活習慣を身につけるには
『坐禅』が一番。
【只管打座】しかんたざ
という禅語があります。
ただひたすらすわる。
なにも考えず、とにかく座ることに集中すること。
とにかく、座って見てください。
きっと気づくことがあると思います!
禅メゾットマスター 酒井 誠