「禅語ブログ『日々是好日』」vol.13「離見の見」

6月 19日, 2020 更新 アーカイブ, 禅語ブログ

やらなければならない事がたくさんあり
気ばかり焦って、
まったく集中できません・・・

 

相談者 35歳 会社員 女性

 

Q:

会社員として働いています。
仕事は比較的てきぱきと進めるタイプで
自分なりに責任感も持って働いてきました。

 

また、独身ですが、仕事だけではなくて
プライベートとのバランスも
うまくとってきたつもりです。

 

でも、最近、仕事にうまく集中できません。。。

 

実は先月、仕事の担当変更がありました。

 

新しい仕事、知らない業務ですので
覚えることも多くあり、仕方がないと思うのですが、
何しろやらなければならない事が多くて、
気ばかりが焦って、まったく集中できません。

 

以前はもっと上手に対処できたのに、、、
なんだか自分への自信も無くなってきました。

 

どうしたら良いでしょうか?
何かアドバイスをお願いします。

   

。。。

   

 

「今の自分から少し離れて、
遠くから、長い目で、
自分を見つめてみてはどうでしょう?」

 

。。。

 

禅メソッドマスターの
松嵜恵子です。

 

今の時代、変化のスピードは早いし
やらならければならない事って
本当に多いですよね!

 

それでも今まで、あなたは
責任感を持ちながらも、
生産性をあげて、てきぱきと、
自分の役割を全うされてきた。

 

しかも仕事だけではなく、
プライベートも大切にしながら!
上手にバランスもとってきた。

 

なかなかできないことだと思います!!

 

だからこそ、そんなあなたに
新しい仕事という機会(チャンス)が
めぐってきたのだなぁと
お話を聞いて感じました。

 

能の世阿弥が

「離見の見」

(りけんのけん)

という言葉を残しています。

 

この言葉は
能の舞台に立つ際に


” 舞台に立ちながらも
 自分自身を観客席から
 見ている意識をもて ”

 

ということです。

 

「離見(りけん)」に対して
自己中心的な狭い見方を
我見(がけん)」と言います。

 

私たちはついついこの「我見」に
陥ってしまうことがあります。

 

視野が狭くなり、目の前のことしか
見えなくなってしまう。
この状態では、これまでの経験や
能力が十分に生かせません。

 

もったいない!

 

それでは、
「客観的」に
「広い視野」で
「長い目」で見るには
どうしたらよいのでしょうか?

 

有効な方法として、例えば
” やらなければならないことをすべて書き出す ”
というのがあります。

 

文字にすると曖昧さが「明確」になります。

 

全体を眺めることで「広い視野」で
今何が起きているのか?
何が大切なのか?を
「客観的」に捉えることができます。

 

気持ちが落ち着いたら、
まず今できることから始めてください。

 

あなたの能力はこれまでの実績で
十分に証明されています。

 

自信をもって、次の一歩を!

 

また、女性の間でよくある女子会。

 

自分の悩みとは違って
なぜか友人の悩みについては
「客観的」に捉えられたり
「広い視野」
「長い目」でみて
アドバイスができる経験は
あなたもお持ちではないでしょうか?

 

もし、あなたが
あなたの ”最高に信頼する友人” だったら

 

今のあなたに、
どんな言葉を贈りますか?

 

それでは、また。

 

禅メソッドマスター
松嵜恵子