「禅語ブログ『日々是好日』」vol.12「悟無好悪」(さとれば、こうおなし )

6月 19日, 2020 更新 アーカイブ, 禅語ブログ

苦手なタイプの部下に対して、
どのように接したら良いのか・・・

 

相談者 38歳 会社員 男性

 

Q:今年1月に課長に昇格しました。


責任感を感じながらも、
なんとかやっています。

   
ただ一つ
気になっていることがあります。

 


部下の一人が
他のメンバーたちに対して
強くあたっており、
チームの雰囲気が悪くなっています。

 

その部下は、
優秀で、仕事はできます。

それだけに、
他のメンバーたちに
不満を持っています。

 

「なんでこんな簡単なことも
 できないのか」

「やる気がないのか」

「自分で考えろよ」

 

といった
罵倒するような
言葉も聞かれます。

 

本来は、
自分が強く指導しなければ
ならないのですが、

彼のようなタイプは苦手で、
機嫌を損ねられると困る
ということもあり、
ためらってしまいます。

 

このままだと
職場が崩壊しかねません。



どうしたら良いでしょうか?

 

何かアドバイスをお願いします。

   

。。。

 

禅メソッドマスターの
幸知 輝(僧名:幸覚)です。

 

優秀だけど
苦手なタイプの部下に遠慮し、
どう接したらよいか
わからない・・・

 

よくあるお悩みですね。

 

苦手なタイプは
苦手ですからね。

 

でも、このまま
放置してしまうと
本当に職場が
崩壊してしまいます。

 

ここは、
勇気をもって
対処しないと、ですね。

 

とはいっても、
どうしたら良いか、、、
ですよね。

 

いきなり
理解しづらい話をしますが、


あなたが苦手だ、嫌だとか
感じていることは、


『あなたが憧れていること』


だったりするのです。

 

はあ?

 

って感じですよね?

 

心理学で


「投影」

っていうんですけど...

 

ちなみに、僕も、
強い指示を出せない
時期がありました。

 

そのときの部下は、
自分より高学歴で
専門的な知識に詳しく、


”自信家で高慢ちき”な態度でした。

 

同僚だけでなく、
上司である自分に対しても、
同じような態度。


あまり尊重されていない
感じがしました。

 

どうしたらよいかわからず、


それで、当時のマイコーチに
相談したんですよ。

そしたら、
マイコーチは、
「投影」の話をしてくれました。

 

「あなたが嫌いだと
 思っているその人、

 実はあなたが
 そうありたいと思っている姿
 なんですよ!」って。

 

えっー!!!

 

「俺はああいう
高学歴で鼻につく奴
大嫌いなんだよ!

あんな奴になりたいなんて
これっぽっちも思ってないよ!」


と憤っていました。

 

マイコーチは、
続けて言いました。

 

「幼少の頃、
 親御さんからよく叱られたり
 ああいうふうになるな、
 と言われたことは?」

 

えっ、なんで?

 

冷静になって
ゆっくりと時間をかけて
思い出しました。

 

そういえば、

「人の役に立て!」

「商売人は気遣いが命!」

「他人の心を酌(く)め!」

 

祖父も父も、
商売をしていました。

 

祖父母や両親から、
こんな言葉を
良く投げかけられていたのを
思い出しました。

そのため、


「自分の言いたいことを言う」とか、

「上から目線で物を言う」

といったような言動を
無意識のうちに
抑制していたのですね。

 

それがために、

「ストレートに物を言いたい」

という欲求を

知らず知らずのうちに
抑えこんでいたこととに気づきました。

 

それから徐々に、
自分の欲求を抑えることなく、
ストレートに物事を伝える、
ことを意識してやりました。

 

そしたら、その部下のこと
嫌じゃなくなったんですね。

 

そのまま
受け止められるようになりました。

 

「悟無好悪」

 (さとれば、こうおなし)

 

という禅語があります。

文字どおり

『悟れば好き嫌いがなくなる』


という意味です。

 

この禅語と出会ったときに
真っ先に思い出した
エピソードがこれです。

 

きっとあなたにも

両親等からの影響を受けて

自分の欲求を抑圧している
ことがあると思います。


ぜひ、思い出してみて下さい。

 

そこに
ヒントがあると思います。

 

一緒に探してみませんか?

 

興味あればメッセージ等下さいね。

 

それでは、また。

禅メソッドマスター
幸知 輝(僧名:幸覚)