「禅語ブログ『日々是好日』vol.55「融通無碍(ゆうづうむげ)」

8月 25日, 2021 更新 アーカイブ, 禅語ブログ

こんにちは。島津です。

今年も早7ヶ月が経ちましたね。
歳を重ねる毎に、時間の経過も
早く感じる今日この頃です(笑)




さて、今から10年くらい前でしょうか?

40代も後半になった頃、
当時50代の先輩に
こんな質問をしたことがあります。

「40代と50代って、自分の中で
何が一番変わりましたか?」

尊敬する先輩は
穏やかな口調でこう言いました。

「う~ん。死ぬっていうことが
 よりリアルに感じるようになったかなぁ」

果たして…

56歳になった今、
先輩が言ったその言葉を
実感している自分がいます。

「死」というのは普段
なかなか実感できませんよね。

なんなら考えたくない、みたいな。

ただ僕は少し変わっていたのか

30代半ば、人事部長だった頃、
200名を超える幹部たちを前にした
月例会議のスピーチで

「遺書」について話したことがあります。

中身は長くなるので割愛しますが、
他の人と比べて「死」というものを
若い頃からどこか受け入れていたように思います。

「仮に余命があと一か月だったとしたら?」

ジョブズじゃないけど、
「今日が人生最後の日だったとしたら?」

自分のやりたいことに
ストッパーをかける理由はあるだろうか?

本当の自分に蓋をする理由があるだろうか?


人目を気にして、
やりたいこと、言いたいことに
蓋をするだろうか?

死ぬ時の後悔は、
「やったこと」より
「やらなかったこと」の方が
断然大きいといいます。

ありままに、
本当の自分を生きなかったら、
死ぬ時にきっと後悔するでしょう。

本当の自分が出せないのは、
周囲や他人のせいではなく、

間違いなく自分の心にある
ブロック、ブレーキのせいです。

いま思えば、坐禅を組み
自分と向き合い続けてきたのは、
自分の潜在意識に潜むブロックを
取り払うためだったのだと思います。

そう、融通無碍となるために。

【融通無碍】(ゆうづうむげ)

滞ったりつかえたりすることのないこと。
転じて、考え方や行動が何ものにもとらわれず
自由自在に、のびのびしていること。

心のブロックを外し、
自分に嘘をつかない、後悔しない人生を
これからも歩みたいものです。

Zenjoy!

株式会社シマーズ 代表取締役
禅メソッドアカデミー 学長
島津 清彦