「禅語ブログ『日々是好日』」vol.39 「両忘(りょうぼう)」2

2月 27日, 2021 更新 アーカイブ, 禅語ブログ

「学歴コンプレックスを解消したい」

相談者 30代  女性会社員



Q、

自分には、学歴コンプレックスがあります。
一応大学を出ていますが、
知名度の低い私大卒です。

努めている会社は中小企業ですが、
難関大を卒業した同僚も多いです。
ここ数年の新入社員もそうです。

その人たちと会話するとき、


「学歴の低さがバレてしまわないだろうか…」
「議論についていけるだろうか…」
「私がここにいていいのだろうか…」

などと繰り返し思ってしまって、
心が重く、居心地の悪さを感じてしまいます。

新入社員に教育するときなどは、
自分のような人間が教えてはいけない…
という気持ちに陥ったりしてしまいます。

この心を捨てる術はないものでしょうか。
ご助言いただけますと幸いです。

。。。

こんにちは。
禅メソッドマスターの遠藤優子です。

学歴コンプレックスがあり、
居心地の悪さを感じながらも
克服しようとなさっていること、
尊敬申し上げます。

ずっと手に握りしめ、
考え続けてきたというのは、
本当に辛いですよね。

その想いを繰り返すことが
辛いとのことですね。

断ち切ったと思ったものが
何度も戻ってくるというのは、
私にも経験があり、お辛いお気持ち分かります。

一方、多かれ少なかれ、人は誰しもそうした想いを
抱えながら生きているのかな?
ということも考えたりします。

あなたはたまたま学歴のことであって、
ほかの人は、体形のことだったり、
顔のパーツのことであったり、
何かの能力の至らなさだったり。

千差万別ではありますが、
誰しもひとつやふたつ、
何度も繰り返し悩んでしまうような
コンプレックスをもって生きているのでは
ないでしょうか。

そして、何度も何度も
「私はこれでいいんだ」と決心しながら、
またしばらくすると
「やっぱり、これじゃだめだ」
という想念に苦しめられてしまう。

こういったことは、
何もあなたが特殊なのではなくて、
誰にでもあることかと思います。

。。。

こんな禅語をご紹介します。

「両忘」

”右も左もなく、
白も黒もなく、
正解も不正解もない。

「こだわりを捨てる」

という意味です。

学歴があっても、なくても、
「あなたはあなた」
ということです。

あなたが生きてきた証拠は、
学歴だけでなく、たくさんあるでしょう。

「〇〇でなければならない」


というこだわりを捨てられては
如何でしょう?

。。。

人生は揺れては戻る振り子
のようなことが沢山あります。

その振り幅に
いちいち反応せず、

「今のままで大丈夫。」

と思うことが大切かと思います。

健やかな心で
いきいきと生きていけますように。
あなたの人生を応援しております。

禅メソッドマスター 遠藤優子