「禅語ブログ『日々是好日』」vol.38 「直心是道場(じきしんこれどうじょう)」

2月 19日, 2021 更新 アーカイブ, 禅語ブログ

ほったらかしは勘弁してほしい・・・


相談者Fさん 23歳  男性会社員



Q、

研修期間終了後もほったらかしになっている。


今年春、希望の会社に入社後、
半年間の研修期間を経て、配属。
(この半年間はコロナ禍で内容は大幅に変更)

同期に話を聴いてみると、
彼らは早速実際の業務に
携わっています。

自分は部門の事情で
自主研修継続中になっています。

部門の事情としては以下の通り

・新入社員の受け入れが久しぶりであること
・コロナ禍で業務がてんやわんやであること
・先輩社員の下について学んでもらいたいが、
 ついてもらう先輩に余裕がないこと

結果的に部長直属で、
業界理解や顧客理解など、
自部門で今後求められる知識を
自主学習中。

部門の状況は理解できるものの、
他の同期とあまりに扱いが違って
今後の自身の成長への不安が大きいです。

このままで大丈夫でしょうか?

。。。

こんにちは、禅メソッドマスターの木村卓道です。

希望の会社に入社出来、
期待に満ちた春を迎えたところで
コロナ禍に直面してしまったのですね。

入社後の研修も
例年とは異なり、
それ自体も不安を大きくする原因に
なっているのかもしれませんね。

また、面倒を見てくださるのが
部長さんという事で
年齢的にもお立場的にも
距離の遠い分、なかなか相談もしにくい
ことでしょう。

ちなみに同期の皆さんとは
そんな不安を共有されているのでしょうか?

同期と話しても、解決には
至らないかもしれません。

ですが、事情を知っていてくれる
仲間が居るだけでも気持ちの持ちようは
変わるかもしれません。

。。。

しかしながら
不安に感じる状況は
なかなか変えられるものでは
ないかもしれませんね。

こう考えてみては
どうでしょうか?

・同期と異なる環境
・相談しづらいメンター(部長)
・ほったらかしになりがち

・自分だけに与えられた挑戦機会
・自分で考えて方向性を決められる
・自由に得たいものを得られる

。。。

禅語にこのような表現があります。

『直心是道場

(じきしん これ どうじょう)

「直心」とは
まっすぐな心、
執着やとらわれのない心を意味します。

「道場」とは
その道を修行する場所、の意味です。

”執着せず、まっすぐな心をもって修行すれば
いつでも、どこでも「今いる場所」が道場となって、
自分を精進させることができる”
という教えです。

他と比べて
その違いに注目して不安になるよりも
自分の環境を活かすモチベーションに
繋げられると良いかと思います。

長い目で見て、Fさんの成長に繋がる
機会であったと振り返られるように
祈っています。

禅メソッドマスター

木村卓道